宮島は広島県廿日市市にある「広島湾の北西部に位置する島」で本来は「厳島(いくつしま)」が正式名称の「神」と「自然」と「人」が共存する神秘的な島です。
太古からその神秘的な島の姿と弥山(みせん)を主峰とする山々の霊気に満ちた山容から「自然崇拝」の対象となってきました。
日本三景(安芸厳島・丹後天橋立・陸前松島)として江戸時代から続く代表的な景勝地で、人口1800人余りの宮島に国内外から年間300万人を超える観光客が訪れており、今では「原爆ドーム」と並んで広島県の代表的な観光スポットになっています。
宮島にある厳島神社までのアクセス方法
fa-hand-o-down「宮島口駅」から「厳島神社」までのアクセス方法
- fa-subway「宮島口駅」
- fa-ship「宮島フェリー」に乗船
- 乗船後「10分」で「宮島棧橋」に到着
- 「宮島棧橋」から「厳島神社」まで徒歩「12分」
- fa-child厳島神社に到着
宮島へ渡るための航路【宮島フェリー】
宮島に渡るための航路は「宮島口」から「宮島」へと結ぶ観光船の「フェリー」に乗って10分で宮島に到着します。
宮島行きのフェリーは「JR宮島フェリー」と「宮島松大汽船」の2種類の船が運航していて、フェリーの料金はどちらも同じ料金の「大人180円(往復360円)」「子供90円(往復180円)」と格安で海の上から「宮島の景観」を楽しみながら渡ることが出来ます。
2種類の船は「料金」や「到着時間(約10分)」は同じですが、「JR宮島フェリー」の宮島口発「9時10分~16時10分」の便は大鳥居に接近する「大鳥居便」を運航しているので、その時間帯は「JR宮島フェリー」の方が人気があります。
神と人と鹿が共存する神秘的な島【宮島】
宮島フェリー乗り場から降りると、古来より神の使いとして信仰されてきた「野生の鹿」が出迎えてくれます。
宮島の鹿は野生動物なので「近づいたり、体に触ったりしないで下さい」「鹿の暮らしを守るため餌を与えないで下さい」と注意書きがされています。
厳島神社まではフェリー乗り場から徒歩12分で、他にもグルメやお土産品が豊富に揃う「参道商店街」や2011年にリニューアルオープンした「宮島水族館」宮島ロープウェイで登る神々が宿る霊山「弥山(みせん)」など一日では回りきれないほど「みどころが多い」観光スポットです。
厳島と宮島の2つの呼称の由来
正式な名称の「嚴島」は厳島神社の祭神である、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)の名に由来します。
伝承では、素戔男尊(すさのおのみこと)の娘とされる宗像三女神の市杵島姫命・湍津姫命(たぎつひめのみこと)・田心姫命(たごりひめのみこと)は、2羽の神鴉(しんあ、神の遣いのカラス)に導かれ、現在厳島神社のある場所に鎮座したという『厳島神社縁起』が残っています。
また、「神に斎く(いつく=仕える)島」の意味から厳島(いくつしま)になったとされています。
そして江戸時代以降に「宮島」の呼称に変わり、文字どおり「お宮(厳島神社)のある島」という意味と読みやすさや漢字の平易さから広く使われるようになりました。
おみやげ品が豊富に揃う【表参道商店街】
宮島フェリー乗り場から厳島神社までの途中には、宮島の名物の「もみじまんじゅう」やご当地グルメの「あなご飯」が食べられる「表参道商店街」があります。
別名で「清盛通り」とも呼ばれる表参道商店街は、石鳥居まで約350mほど一直線に続き、左右の通りには「宮島でしか食べられないグルメ」や旅館、おみやげ品が並ぶ宮島の中でも一番観光客の方で賑わうスポットです。
宮島のご当地グルメ【あなご飯】
宮島名物の「あなご飯」は観光シーズンの時は「どこも混雑」していますので「先に観光を予定している場所に行った後」の帰りに立ち寄るのがオススメです。
美味しい「あなご飯」が食べられるオススメなお店は、10時30分から開店している「あなごめし」の専門店「瑠羽樹(るーじゅ)」。
比較的に人通りが少ない場所にあるので、他の店よりは空いていて、テーブル席やオープンテラス席で、宮島名物の「あなごめし(2000円)」を落ち着いてゆったりと食べることができますので「一人旅の方」にもお勧めのお店です。
世界遺産に登録されている【厳島神社】
宮島の景勝地としての中心である厳島神社は推古元年(593年)に建設され、平安時代末期に「平清盛」の援助を得て、今のような廻廊で結ばれた海上社殿を改築・造営させて大きく発展しました。
1996年にユネスコの『世界文化遺産』に登録されていて、現在では本殿、幣殿、拝殿、祓殿、廻廊など主要な建造物は全て「国宝」または「国の重要文化財」に指定されている世界的にも貴重な神社です。
重要文化財の社殿群を繋げる【厳島神社の廻廊】
廻廊(かいろう)は幅4メートル、長さ約275メートルの朱色の取り囲むように造られた廊下で1168年(仁安2年)に「平清盛」の発願による社殿群の大造営時に改築・造営されました。
床板の間に目透しという隙間があり、高潮の時に下から押しあがってくる海水の圧力を弱め、海水や雨水を海へ流す役目を果たしています。
再生・復活や最高位を示す8(八)
日本は古来より高貴な人々が「8(八)」という再生・復活や最高位を示す数字を好んで使っていました。
八は末広がりの字形から縁起が良く、8という数字は横にすると「∞」となり無限や宇宙と同じ意味で、古来より「八百万神(やおろずのかみ)」「八島(日本)」「八咫烏(やたがらす)そして三種の神器は「八咫鏡」「八剣(天叢雲剣・草薙の剣)」「八坂瓊勾玉」と日本における聖数である「8」が刻まれてます。
実はこの厳島神社も廻廊の間隔は8尺(約2.4m)その間の床板も8枚敷き詰められていて、境内の廻廊は東西合わせて108間の長さになり、大鳥居は平安末期から数えて8代目で明治8年に建立され、本社拝殿から108間の距離に立てられ、火焼前からは88間(160m)の距離で、参道の石灯籠は108灯明と呼ばれ「除夜の鐘や人の煩悩の数と同じ108基」となっています。
雪月花の花【厳島神社の能舞台】
厳島神社の能舞台は1605年(慶長10年)に創建され「浅野綱長」によって現在のような形式に改築・造営された「国内でも唯一の海に浮かぶ能舞台」で現在まで重要文化財に指定されている「国内五つの能舞台のうちの貴重な一つ」です。
この能舞台は海上にあるため、通常は能舞台の床下に置かれる「共鳴用の甕(かめ)」がなく、足拍子の響きをよくするため「舞台の床が一枚の板のように」なっているのが特徴です。
宮島のシンボル【厳島神社の大鳥居】
宮島のシンボル「厳島神社の大鳥居」は境内から沖合約200メートルの位置に建設され「高さが16メートル」で「重さは約60トン」根元は海底に埋められているわけではなく「1つの柱につき30~50本の松の木が埋められ」地盤を強化し屋根の下に「約7トン分の石が重しとして詰込まれている」など「鳥居の重みだけ」で立っています。
この大鳥居に飾られた「扁額(へんがく)」は有栖川宮熾仁親王の染筆で、海側は「嚴嶋神社(いつくしま)」陸側は「伊都岐島神社(いつきしま)」と万葉仮名で書かれています。
主柱は樹齢500~600年のクスノキの自然木で作られており(クスノキは腐食しにくく虫に強いため)8代目にあたる現在の鳥居を建立するにあたっては、巨木探しに20年近い歳月を要したといわれています。
厳島神社の大鳥居の秘密
この厳島神社の大鳥居は良く見ると「月」と「太陽」が黄金色で描かれています。
風水では北東を鬼門の方位とするため、太陽は鬼門封じのためともいわれますが、方位は4つの正方位(東西南北)と4つの隅方位(東南・西南・西北・東北)で「8方位」と、ここにも8聖数が隠されていて、太陽が昇る東側に「黄金の太陽」日が落ちて月が輝く西側には「黄金の月」が刻まれています。
この刻まれた「黄金の太陽と月」とは太陽を神格化した神「天照大神(アマテラス)」と月を神格化した夜を統べる神「月読命(ツクヨミ)」を表わし「黄金の太陽」の方位を辿ると「八咫鏡」があった元伊勢籠神社と「天橋立」と「松島」のレイラインの方向が一致しています。
「黄金の月」の方位には「天照大神」と同一人物説もある「卑弥呼(ひみこ)」が女王だった邪馬台国の候補地「八女市」を指し、大鳥居の中心の方位には「三貴神」と呼ばれる最後の神「須佐之男(スサノオ)」を祀る北側の方位を、そして「全ての源」で「大鳥居の通り道」の南側の方位を宮島の霊山「弥山(みせん)」を指しています。
三貴神の中でも「月読命(ツクヨミ)」は現在でも謎が多く「卑弥呼(ひみこ)」の邪馬台国も公式では概要がはっきりしてませんが、過去に天下統一を成し遂げ「八の者」と呼ばれた「豊臣秀吉」や四国八十八ヶ所の霊場を開創した「弘法大師・空海」などの宮島にゆかりの深い歴史上の偉人達は日本の秘密を知っていたのかもしれません。
旅行の達人の観光ガイド
宮島観光が初めての方にもオススメ出来る「定番のコース」は宮島桟橋から参道を歩いて「厳島神社」を参拝した後に「大鳥居」を眺めて、帰りに「表参道商店街」で食事や「おみやげ品」を買って帰る「2時間から3時間」の観光コースになります。
厳島神社の大鳥居を近くで見たい時は「干潮」の時間に合わせて行くのがオススメです。
時間に余裕のある方は「紅葉谷公園」や宮島ロープウェイで登る神々が宿る霊山「弥山(みせん)」などの美しい自然の「パワースポット」の観光コースもおすすめです。
宮島 厳島神社の観光情報
【スポット名】宮島 厳島神社
【住所】広島県廿日市市宮島町1-1
【電話番号】0570-064-110
【交通アクセス】
宮島口駅からフェリーで「約10分」⇒宮島棧橋から厳島神社までは「徒歩で12分」
【定休日】なし
【ホームページ】公式サイト