大天狗が守護する『東京最強パワースポット』高尾山【薬王院】

東京都八王子市にある「高尾山」は縄文以前から春夏秋冬・四季折々の彩の良さを感じることができる自然豊かな標高599メートルの山で、晴天の日には頂上から「富士山」を眺められ、高尾山周辺には恵みをもたらしてくれる水源や修行場にも重宝する「川」や「滝」もあり、太古から風光明媚(ふうこうめいび)な霊山として信仰されてきました。

奈良時代には行基によって「高尾山薬王院」が創建され、山の守護神でもある「飯縄大権現(いづなだいごんげん)」が祀られていたことから、戦国時代には名立たる武将達にも信仰されて、特に八王子の地を治めていた「北条氏康・北条氏照」親子の信仰は篤く、江戸時代には「徳川将軍家」が200年以上にわたり高尾山の山林保護や植林が行われてきました。

昭和時代から高尾山ケーブルカーが開業し、2007年にミシュランガイドで最高ランクである三つ星に連続で選出され、東京都心から1時間程で来れるアクセスの良さもあり、現在は年間300万人以上の世界一の登山者数を誇る、世界的にも人気のある『東京最強パワースポットの霊山』として有名になっています。

東京最強パワースポットの霊山【高尾山】

東京最強パワースポットの霊山【高尾山】
高尾山の山門には『霊氣満山』という扁額が掛けられていますが、高尾山周辺の歴史は旧石器時代にさかのぼり、東京23区以外の全域では全国最古級の3万5000年前の石器群が多量に出土した「武蔵台遺跡」や3万2000年前に人々が暮らし始めた歴史もある「多摩ニュータウン遺跡」など、日本最大級の出土量を誇る遺跡が近くにあり、高尾山が太古の歴史から重要な霊山だったと考えられてます。

裏高尾の荒井地区には、8000年前の縄文早期の「荒井遺跡」と呼ばれる縄文遺跡も発見され、高尾山には「琵琶瀧(びわたき)」や「蛇瀧(じゃたき)」などの滝もあり、綺麗な水が流れる川や植物と動物が調和した自然豊かで暮らしやすい波動の高い場所だったのが分かります。

現在は年間300万人以上の世界一の登山者数を誇る『東京最強パワースポットの霊山』として知られてますが、実は同じく世界的に人気で、年間3000万人以上が訪れる金龍が守護する『東京を代表する観光スポット』で知られてる「浅草寺」との不思議な繋がりがあり、「山の上」にあり東京の西側を護る「高尾山薬王院」と「川や海」の近くにあり東京の東側を護る「浅草寺」と、対比している東西の二つのパワースポットが世界中の人々を引き付けて東京全体を活気づけています。

大天狗が守護する西の結界【薬王院】

大天狗が守護する西の結界【薬王院】
高尾山には数ある天狗の中でも別格の神通力をもつ大天狗とも呼ばれる「役行者(えんのぎょうじゃ)」を祀ってる「神変大菩薩のお堂」があり、大火渡祭や水行道場の二滝である琵琶瀧(大聖不動明王)・蛇瀧(青龍大権現)が残っているように、古くから修験道の霊山として大切に護られてきました。

史実としては744年の奈良時代から「行基」によって高尾山が本格的に開山され、本尊として薬師如来が安置されたことから「薬王院」と呼ばれるようになり、一時は記録がない期間もありましたが、1375年頃の永和年間に京都の醍醐寺から「俊源大徳」が高尾山に入山して、山の守護神でもある「飯縄大権現」を祀ったことから修験道の道場として再び隆盛を極めました。

烏天狗とも呼ばれる「飯縄権現」は長野県の戸隠山が発端で、越後の龍「上杉謙信」や甲斐の虎「武田信玄」など戦国時代最強と呼ばれる武将達からも戦勝の神として信仰され、中でも八王子城の主で、八王子の地を治めていた「北条氏康・北条氏照」親子の信仰は篤く、「本山の竹木の伐採を禁じる」という制札を記して高尾山を保護してきました。

江戸時代からは「徳川将軍家」が200年以上にわたって高尾山の山林保護や植林が続けられ、この自然を護る想いは現在にも受け継がれ、東京の西の結界で1250年以上の歴史を持つ関東随一の名刹「高尾山薬王院有喜寺」として大切に護られています。

日本最強の呪術師を祀る【神変堂】

日本最強の呪術師を祀る【神変堂】
高尾山のケーブルカーやリフトを利用して1号路を進んでいくと、開運伝説がある「たこ杉」があり、更に歩いていると正面に『霊氣満山』という扁額が掛けられて、門から先は聖域を示している「浄心門」があります。

浄心門から先の聖域入口の左側に「神変堂」がありますが、このお堂は、最強陰陽師で知られる「安倍晴明」の師匠である賀茂忠行の遠い先祖(地氏系賀茂氏)で、神変堂の名称の由来でもある「神変大菩薩」という諡号を持っている、日本や世界の歴史上でも最強の呪術師と呼び声高い「役行者(えんのぎょうじゃ)」が祀られています。

前鬼(善童鬼)と後鬼(妙童鬼)が守護する「役行者」は、22歳で悟りを開いた修験道や山伏や忍者の祖とされ、強力な神通力を持つ「八大天狗」や「48天狗」の中でも別格の無双の神通者とも云われ、山や自然を大切にする者には正しい道に導いて加護を与えてくれるので、安全を祈願してから登ることがお奨めとなっています。

選択を迫られる分岐点【男坂・女坂】

選択を迫られる分岐点【男坂・女坂】
選択を迫られる分岐点には、南無飯縄大権現と刻まれた石碑と「六根清浄の石車」がありますが、この石車は高尾山中に全18ヵ所あり、六根(目、鼻、耳、舌、身、意)で合計108ある煩悩を清浄する意味で、「慚愧(ざんぎ)懺悔(ざんげ)六根清浄(ろっこんしょうじょう)」と唱えながら回すと自身の心を見直して精進する意思が宿るとされています。

二手に分かれた道は、左側には「男坂」の108段の山のような階段と、右側には「女坂」の川のようなスロープ状の坂道があり、登った先は最終的に同じ場所にたどり着けますが、階段を登りきると108の煩悩を滅することができる「男坂」が推奨されています。

108の煩悩は人間の限りない悩みや苦しみを意味するもので、薬王院の中興ご本尊で、不動明王の化身でもある「飯縄大権現」の加護によって、男坂の108段を一段ずつ踏み越えながら「南無(なむ)飯縄大権現(いずなだいごんげん)」と念じながら登れば、階段を登りきった先で煩悩が消えるとされています。

高尾山薬王院の入口【四天王門】

高尾山薬王院の入口【四天王門】
八王子八十八景に選ばれている杉並木の参道を抜けると、薬王院の大本堂や御本社への入口でもある「四天王門」があり、弘法大師「空海」の1150年ご遠忌事業として建立された四天王門は、門の四方の東西南北を守護する四天王として、入口正面から向かって左側に、赤色の姿で安らかな社会を護る「増長天」、右側には青色の姿で清らかな社会を護る「持国天」が対で安置されています。

反対側には、正面から向かって左側には、七福神の一尊でもある白色の姿で豊かな社会を護る「多聞天(毘沙門天)」、右側には黒色の姿で大きな社会を護る「広目天」が安置され、四天王門の中心には、金色の高尾山の扁額があり、二階の四方の四天王が守護する中心には「弘法大師・空海」が安置されています。

四天王門の入口の傍には、南北朝時代に京都から来山し、高尾山中にある滝の琵琶瀧「大聖不動明王」・蛇瀧「青龍(清瀧)大権現」などで垢漓をとり、不動明王八千枚護摩供秘法という難行に挑戦して、精進の結果に「飯縄大権現」を感得して、一時は荒廃していた薬王院を中興した高僧でもある「俊源大徳」の像もあります。

金運パワースポット【八大龍王社】

金運パワースポット【八大龍王社】
金運のパワースポットでも知られる「八大龍王社」は、日本の太古から住む大龍王の化身で、川や海の王で浄化の神ともされる「八大龍王」がご本尊で、薬王院では、東京の東側の結界である「浅草寺」の観音堂の手前右手にある手水舎の「娑伽羅龍王(さからりゅうおう)」の像と同じ造形で、黄金像の背後には貴重な祠や石碑も建てられてます。

八大龍王社の看板には

八大龍王とは、八部衆の中のおひとりとして仏教擁護の神の代表的守護神です。ことに密教修験道においては、天地の中に活動する生命の根源の「いぶき」を龍神と讃え日々我々に生命の活力を与えて下さるのです。自身の罪障の洗浄と福徳増進のため心を込めてご祈念下さい。

と記され、八大龍王の黄金像の足元から湧き出る浄水で、ザルを使って自身が持つ硬貨や紙幣を洗い清めてから持ち帰り、家業に精進すると金運に恵まれると云われ、薬王院の大本堂に行く道の途中にある「お守授与所」では、浄水で洗い清めた硬貨やご祈祷済みの五円玉がついて持ち運べる袋の「浄銭守」が800円で販売されています。

縁結びパワースポット【倶利伽羅龍】

縁結びパワースポット【倶利伽羅龍】
縁結びのパワースポットである「倶利伽羅龍(くりからりゅう)」とは、神や仏を超越した無限宇宙そのものを意味する「大日如来」の化身である不動明王の利剣で、貧(むさぼり)瞋(怒り)癡(愚か)の三毒を滅した刃を中心にして、結縁した二神の龍が産霊(ムスヒ)を示して恋人、人脈、友人関係など、世の中にある様々な良縁を結び、諸縁吉祥のご利益を頂くことができます。

倶利伽羅龍といえば、刀剣乱舞でも人気ある「大倶利伽羅(おおくりから)」の日本刀でも有名ですが、この結縁した二神の龍は、不動明王の地上での化身で、岩上で火炎に包まれ、浄化や水の力を司る男神の王「黒龍」と、天上において最上位の龍で知られ、天空から金運や豊かさをもたらし、天気(風・雨・雷)を司る女神の王「白龍」の二神とされています。

結縁して平和を象徴する「金龍」と成った二神が巻きついている黄金の不動明王の利剣の周辺には、赤い糸で結ばれた「開運の鈴」や「特別な五円玉」が供えられていますが、この開運の鈴は授与料100円で、鈴に名前を書いて、開運縄に鈴を結んでから願いを込めて鳴らすと良縁に恵まれるとされ、特別な五円玉は「お守授与所」で諸縁吉祥・良縁成就の御守が付いて800円で販売しています。

薬師如来を祀る【薬王院の大本堂】

薬師如来を祀る【薬王院の大本堂】
薬王院の大本堂に向かう階段を上がると「仁王門」があり、薬王院の大本堂を守護する仁王門には、宇宙万物の始まりと終わりを表す、阿吽(あうん)で対となる「仁王像」が祀られて、反対側には、天使と同一視されることもある背中に羽があり、赤い姿と高い鼻が特徴で団扇を持つ姿で山や自然を守護する「大天狗」と青い姿にカラスのような嘴で剣を構え魔を追い払う「烏(カラス)天狗」が配置されています。

正式名称「高尾山薬王院有喜寺」の大本堂は、『薬王院縁起』によれば、奈良時代の天平十六(744年)に聖武天皇の勅命により東国鎮護の祈願寺として、高僧行基菩薩により開山されたと伝えられて、行基大士が手ずから薬王(薬師如来)の像を彫り、寺の名を有喜、院の名を薬王としたが歴年の後荒廃したと記され、一時は記録がない期間などもありましたが、南北朝時代に「俊源大徳」が中興され、現在は真言宗智山派の関東三大本山(高尾山薬王院・成田山新勝寺・川崎大師平間寺)の一つとして知られています。

薬王院の大本堂は、開山本尊の「薬師如来(やくしにょらい)」、中興本尊の「飯縄権現」をお祀りして、正式名称の薬師瑠璃光如来は、人々の病患を救うとともに悟りに導くことを誓った格の高い仏で、右手に施無畏(せむい)印を結び、左手に万病を癒す薬壺を持ち、脇侍には「日光菩薩」と「月光菩薩」が守護し、現在の薬王院では眷属として十二神将や四天王、仁王、大天狗・鳥天狗・小天狗、三十六童子などが護りを固め、御本堂内には護摩壇があり、現世での開運や厄除け、病気治癒・安産・貧困孤独の救済・学業成就などのご利益を与えてくれるとされています。

飯縄大権現を祀る【薬王院の御本社】

飯縄大権現を祀る【薬王院の御本社】
薬王院の「大本堂」から飯縄大権現を祀る「御本社」に行くには、大本堂の正面から向かって左側に進むと「飛飯縄堂」がある長い階段がありますので、その階段を登った先に鳥居があり、その鳥居をくぐった先に左右に「鳥天狗」と「大天狗」が守護する「薬王院の御本社」があり、周辺には「天狗社」や「福徳稲荷社」などのお堂もあります。

薬王院の御本社は『高尾山縁起』によれば、永和年間(1375年~1378年)に京都の醍醐寺から高尾山にやってきた「俊源大徳(しゅんげんたいとく)」が、山中にある「琵琶瀧(びわたき)」「蛇瀧(じゃたき)」や「古瀧(布流滝)」などで厳しい修行の末、薬王院御本社のご本尊である飯縄大権現を感得し、この大権現を山内に奉じたと云われています。

薬王院の本社に祀られている「飯縄大権現(いずなだいごんげん)」は、人々を救済するために忿怒の相を表した「大聖不動明王」を中心にして、五穀豊穣、商売繁盛、福寿円満などを授ける「弁財天(宇賀神)」、人々に富貴を授け疫病を除き夫婦和合の徳を施す心を持った「歓喜天」、嘴(くちばし)と両翼を持ち自在に飛行して衆生救済を施す「迦楼羅天」、白狐に乗り先を見通す力を授ける「荼枳尼天」の五尊が合体した姿をしており、多種多様な神仏が集合した強力な神徳を持つとされています。

秘仏を祀る奥の院【不動堂】

秘仏を祀る奥の院【不動堂】
薬王院の最奥に位置するのが、秘仏を祀る奥之院「不動堂」で、古くはこの不動堂がある場所が高尾山の山頂で、本尊は中央に大日如来の化身である「不動明王(ふどうみょうおう)」で、左に「制咤迦童子(せいたかどうじ)」右に「矜羯羅童子(こんがらどうじ)」の不動三尊と、薬王院を開山した「行基」中興した「俊源大徳」が祀られています。

かつて大本堂の場所にあった護摩堂が江戸時代初期に移築して建立されたお堂で、現在は秘仏で普段は扉が閉まっていますが、木造不動明王と二童子立像が安置され、不動明王の縁日である「毎月28日」の早朝限定で、法要前の限られた時間のみ扉が開くとされています。

他には余り知られてませんが不動堂の裏には「富士浅間社」があり、かつてはこの場所に奥之院そのものだったと伝えられる富士浅間大菩薩が祀られる御堂があり、拝殿の奥の扉が開かれると御神体の富士山が一幅の絵のように拝されたとされて、高尾山信仰と富士山信仰が深い縁で繋がってることが分かります。

最強パワースポット【高尾山頂上】

最強パワースポット【高尾山頂上】
高尾山頂上からは、天気が良くて空気の澄んだ日であれば、大見晴台から綺麗な「富士山」を眺めることができますが、高尾山頂上は富士山からのエネルギーの龍脈が直で流れ込んでいるため、天気が悪く絶景が眺望できなくても、富士山を登ったのと同じぐらいの強力な波動が得られるとされ、その龍脈・地脈の力を感得できることが「東京最強パワースポット」の理由の一つになっています。

残念ながら明治時代から八王子の結界は弱まってしまいましたが、冬の季節の「冬至(とうじ)」である12月22日の前後に、晴天の日で幸運の女神が味方すれば、富士山の真ん中に夕陽が沈む時間帯である日没の瞬間に、富士山頂が太陽の光でダイヤモンドのように輝く現象の「ダイヤモンド富士」も眺望することもできます。

現在は世界一の登山者数を誇る高尾山の頂上からは富士山の他にも、神の山である「大山」等も眺望できますが、富士山を神聖な場所として登って拝む「富士講」の人々は、高尾山が「前立ち」、富士山を「御本尊」、大山が「後立ち」として、三つの神体山である三座を訪れることが富士山詣の本来の姿だったと伝えられています。

隠れた最高パワースポット【大師堂(大日堂)】

隠れた最高パワースポット【大師堂(大日堂)】
高尾山の隠れた最高パワースポットの「大師堂」は本尊が弘法大師・空海ですが、別名では「大日堂」と記され、隠れた本尊は「大日如来(だいにちにょらい)」で、余りにも次元が違いすぎて完全には理解してる人が少ないですが、全宇宙のみならず多元宇宙(マルチバース)すら超越した無限宇宙の全一で、ドラゴンボール世界の最高神「全王(ぜんおう)」ともいえる存在が祀られています。

大師堂(大日堂)の周囲にある大師像を載せた88の石柱の下には、「弘法大師・空海」ゆかりの地である四国八十八カ所の各寺からお参りして集められた砂が納められた神域で、この「四国八十八大師御砂踏み霊場」を一歩ずつ踏みしめながら各所で1円玉をお賽銭として置きながら一周すると、四国八十八か所霊場を巡ったことと同じ功徳が体験できます。

更に願いを叶えたい方は、1つ100円で「願い石」という叶えたい願い事と氏名を書いて、その石を念じながら持って、大師堂(大日堂)の周囲を右回りに一周して納め所に納めると願いが叶うとされ、この大師堂(大日堂)の他にも、自分や身内だけでなく衆生一切の悩みや苦しみから解放して、悟りへと導く弘法大使・空海の黄金色の像が鎮座する「修行大師堂」もあり、高尾山全体が巨大な日本屈指の最強パワースポットの一つとしても定着してます。

高尾山の観光情報

スポット名】高尾山
住所】東京都八王子市高尾町・裏高尾町
電話番号】042-673-3461
交通アクセス
(1)京王高尾線:高尾山口駅より徒歩5分
料金】登山は無料
営業時間
「高尾山ケーブルカー」8時始発で終発は曜日・季節により異なります。
「高尾山リフト」9時から16時30分(12月から4月は16時まで、土・日曜、祝日は延長あり)
定休日】年中無休
ホームページ公式サイト

高尾山の地図情報

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