
那智の滝は和歌山県那智山にある「飛瀧神社(ひろうじんじゃ)」のご神体として古くから人々の畏敬を集めてきた別名「一の滝」とも呼ばれる日本三大神滝(那智の滝、布引の滝、華厳の滝)の一つです。
那智山一帯は古来より滝に対する「自然信仰の聖地」であり、日本にある自然の中では「最強のパワースポット」で2004年には世界遺産に登録されています。
飛瀧神社の境内に設けられた滝見台から「神々しい那智の滝」の姿を近くで見学でき、近くには熊野三山でもある「熊野那智大社」や「三重の塔と那智の滝を1枚のフレームに納めた景観」で有名な聖地です。
この記事の目次
那智の滝までのアクセス【飛瀧神社】
fa-hand-o-down那智の滝までの一番簡単なアクセス方法
- fa-subway「JR紀伊勝浦駅」
- fa-bus「熊野交通バスの那智山行き」のバス乗車
- 「約25分」ほどで着く「那智の滝前」で下車
- 「飛瀧神社」の目の前に到着
- 飛瀧神社から少し急な階段を降りて「徒歩5分」
- fa-child那智の滝に到着
紀伊山地の霊場と参詣道が【世界遺産】
紀伊山地の霊場と参詣道(きいさんちのれいじょうとさんけいみち)は、和歌山県・奈良県・三重県にまたがる3つの霊場(吉野・大峰、熊野三山、高野山)と参詣道(熊野参詣道、大峯奥駈道、高野山町石道)を登録対象とする世界文化遺産登録のことで、「那智の滝」や「熊野那智大社」なども含まれています。
日本三名瀑で日本一の迫力【那智の滝】
那智の滝は日本三大神滝(那智の滝、布引の滝、華厳の滝)と日本三大名瀑(那智の滝、華厳の滝、袋田の滝)の両方に選ばれた滝で、落差133m、銚子口の幅13m、滝壺の深さは10mの落差で「高さ・水量ともに日本一」の名瀑です。
滝の落口の岩盤に切れ目があり三筋に分かれて流れ落ちるため「三筋の滝」ともいい、また那智の滝を代表するということから「那智の大滝」とも呼ばれています。
那智の滝は「滝そのものがご神体」とされ古くから崇められている聖地で、滝の上流エリアは神域とされており「立入禁止」になっています。
上流エリアの「死霊が集まる場所」とされる神域は「強大な浄化力があり」悪運を洗い流してくれることから「忘れたい事」などを思い浮かべながら滝を眺めると良いとされています。
那智の大滝を近くで感じる【お滝拝所】
飛瀧神社のお滝拝所では入場料として300円志納するとチケットではなく「古来よりのお守り」を頂き「那智の滝」をより近くで見ることが出来ます。
お滝拝所では「延命長寿のお瀧水」を飲むことが出来る「神盃(さかづき)」も100円で買うことができて「使った神盃は頂くことができます」ので記念品としてもオススメします。
直接滝を拝むと大きさが肌に感じるほどの迫力で、落ちてくる水しぶきから霊験さが伝わり「那智の滝の祭神」である「大己貴神(大国主神)」の姿が「写真などにもお目見え」することもあります。
熊野三山のシンボルで導きの神【八咫烏】
熊野三山のシンボルで知られる「八咫烏(やたがらす)」は日本神話において初代の天皇とされる「神武天皇」を熊野国から大和国への道案内をしたとされる「導きの神」で「太陽の化身」ともされています。
八咫烏には三本の足があり、それぞれ「天(天神地祇)」「地(自然環境)」「人」を表し「神と自然と人」が同じ太陽から生まれた兄弟であることを示すとされています。
カラスは太陽と強い結びつきを持つ鳥とされていて「ギリシア神話」では太陽神アポロンはカラスを使いとしており「アイヌの神話」ではカラスが太陽を救うとされ八咫烏も太陽神(もしくは太陽神の使い)であると考え信仰されています。
カラスと太陽の結びつきについての理由は諸説ありますが「太陽にある黒点」をカラスだとする説があり、日本サッカー協会(JFA)のシンボルや熊野周辺を運行しているバス会社、熊野交通の社紋には八咫烏が採用されています。
旅行の達人の観光ガイド【那智の滝】
那智の滝の車でのアクセスは駐車場がそれほど多くないので「JR紀伊勝浦駅」から「熊野交通バス」での交通手段がオススメです。
飛瀧神社参道入口から「那智の滝」までは200段程の階段がありますので足腰の悪い方は少し注意が必要です。
那智の滝から「熊野那智大社」までは「歩いて35分」程で行けますが、急な坂や階段が多いので、体力に自信のない方は「車で熊野那智大社の駐車場(有料)」まで行くか、那智勝浦の「紀の松島めぐり遊覧船」や「ご当地グルメのまぐろ丼」を食べに行くプランもオススメします。
那智の滝の観光情報
【スポット名】飛瀧神社 那智の滝
【住所】和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山
【電話番号】0735-52-5311
【交通アクセス】
那智勝浦駅からバスで25分
(熊野交通バス、那智山行き「滝前」下車 徒歩5分)
車では、国道42号線より県道への入口より約25分
【営業時間】飛瀧神社の拝観時間7:00~16:30
(季節により変動します)
【定休日】なし
【ホームページ】公式サイト
那智の滝の地図情報
熊野那智大社に続く石畳の道【熊野古道】
熊野那智大社まで歩いて行くには、上りは「熊野古道 大門坂」は通らずに「飛瀧神社参道入口」近くにある古道から行くのが一番の近道です。
飛瀧神社参道の近くにある古道入口で「無料で杖を借りる」ことができ「熊野那智大社」で杖の返却が出来ますので「杖を借りて上る」ことをお勧めします。
この道も熊野古道の一部で「ユネスコ世界遺産登録」となっている石畳の道で、多くの参詣者たちを受け入れてきた古道です。
本堂の中間に建つ【青岸渡寺の三重塔】
熊野那智大社の本堂と那智の滝の中間にある「青岸渡寺(せいがんとじ)の三重塔」は「三重の塔と那智の滝を1枚のフレームに納めた景観」で有名な場所で、那智の滝を借景にした三重塔の美しい「撮影スポット」としても人気があります。
この三重塔は昭和47年(1972年)に300年ぶりに復元された「高さ25m」の塔で、朱色の鮮やかな色が周囲の山々の緑に映えて美しい景観の三重塔です。
頂上には熊野三山の一角【熊野那智大社】
土産店が連なる参道の石段を10分ほど登っていくと熊野那智大社の本堂に到着します。
熊野那智大社の御主神は夫須美神(ふすみのかみ)で、別名は伊弉冉尊(いざなみのみこと)とも言われ「万物の生成・育成を司り」農林・水産・漁業の守護神、縁結びの神様また、諸願成就の神としても崇められています。
境内には「胎内くぐり」で有名な樹齢約850年と推定されるクスノキや、本殿の脇にあり神武天皇が熊野から大和へ入られたときに道案内した「八咫烏」が、その大任を終えて帰りここに姿を消し石と化したと伝わる「烏石(からすいし)」が置いてあります。
社殿は、仁徳天皇の御世(317年)に現在の位置に創建され「平重盛」が造営奉行となってから装いを改め「織田信長」の焼討に遭ったのを「豊臣秀吉」が再興し、江戸時代に入って亨保・嘉永の大改修が行われています。
熊野那智大社の観光情報
【スポット名】熊野那智大社
【住所】和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1
【電話番号】0735-55-0321
【交通アクセス】
紀伊勝浦駅からバスで25分
【営業時間】熊野那智大社の拝観時間8:30~16:30
(季節により変動します)
【定休日】なし
【ホームページ】公式サイト